故意にカマ騒ぎ(承前)

続き(ネタばれします)。
風邪気味で体調が悪いので外出自重。℃-ute の新曲イベはなけなしの一枚を9月10日にぶち込んだので最初からなかったことになってます。はい。
つーわけで家で久しぶりに26時間テレビを観てました。多かったねぇハロー関係。昔はこれで夏の新曲披露ってことが多かったので往時を懐かしく思い出しました。ことごとくが個人的に不評だった事も。
メインの三輪車耐久レースも矢口さんの挑戦という裏ドラマがフィーチャーされてて事務所頑張ったとエールを送りたくなりましたが、肝心のストーリーが脱退後の中途半端な自分を変えたいという、いまさら感プンプンなうえ、説得力ゼロ。「中途半端」って何ぞや? ひょっとしたら番宣でそのあたりの苦悩ってのをやってたのかもしれないけど、単純にちっこい大の大人が三輪車プレイというのはダメだったんすかね。もう少しブックの作りようはあった気がします。
矢口さんを応援するという娘。 OG 現役集結は高まった。もっさんも旦那の応援で来てるんだから歌えば良かったのに。
よっさんやまこっちゃん、姐さんもいて石川さんもいればなぁと思ったんですけど、そのころご本人は池袋で舞台ちゅう。ハブられてるわけではござんせん。
 ほんで本題。

◆2. 石川梨華さんについて

今回の石川さんの役どころは主人公マックス(別所哲也)の嫁さんルーでして、昨日の原作で言えば「ポリー」にあたります。安倍さんがやってた役ね。
で、初日の感想としては、石川梨華在庫一掃セールという感じで今まで培ってきたもの全部が出てました。良い部分も、もちろん変えたほうがいい所も。
(24:00 追記 下が消えてたのでもう一回書いた)
良かった点としてはやっぱ立ち姿がすごく綺麗。もともと全力力由来のオーバーアクションが持ち味ですが、決めポーズや佇まいの美しさが必要な舞台ではそれが物凄く映える。ダンスの基本ステップもそうですが、10年やってきたことは伊達じゃないと感激。ターンのキレはハローの時よりあったように思います。
ウェディングドレスは綺麗だったなぁ。黄色のワンピースも紫のドレス etc も言う事なし。アンコールのお辞儀も人一倍深くて、この人はいい意味でちっとも変わらない。
改善の余地がありそうなのはやっぱ歌ですかねぇ。ミュージカルでの歌というのは気持ちの表現にとどまらず、舞台設定や状況等のいわば地の文を説明する機能もあると思うんで歌詞が聞き取れないのは物凄くストレスだった。特に前半。もっとも他のキャストの方たちも声は出てるのに聞き取りにくかったので、音響等のトラブルだったのかもしれない。後半はそれほどストレスなく状況を理解できたので。
あとは声のマッチングかなぁ。これは彼女のせいにしてしまうのは少々酷なんですが、別所さんとのデュエットはハモリもどことなくミスマッチでしっくりこなかった。もっともこれも後半のマルシアさんとのバトルでは違和感なく聴けたので男女の声の相性の問題なのかもしれない。それでも低音部とかもう少し出るだろ的な所はあったんですけど。
そんなわけで歌に関しては初日のせいか前半部はもう少し頑張った方が良いかもなという所はあったかもしれません。
演技についてはあれで良いんじゃないかなぁ。物語に変化と多彩さを与えると言う点での今回のキャスティングだったと思うんで。ただ個人的な好みをいえば、後半のマルシアさんとの喧嘩シーンは相手の土俵に乗っちゃった感があるので、前半と同じく「うふふ」みたいな感じでやってくれるとよかったかも。
今回のルーは前半は一見世間知らずのぶりっ子、後半は時代の変化の先頭に立つしたたかな女、キャリアウーマンという他の役にはない「変化」を象徴する役で第二次大戦前後の時代を反映する役だとも言える。それだけに終始同じテンションでやってくれた方が面白かった気がします。ラスト近くでマックスがルーを前に「俺は『今までどおり』が良いんだ!」とアウトローなのにコンサバなセリフを吐く印象的なシーンがあるんですが、そこでももう少し夢見る乙女チックに「資本主義万歳♪」なセリフであれば、オトコとのコントラストが増したように思うんで。
そんなわけで「もうひとこえ」な所があったんですが、冒頭で述べたとおり今までの集大成という感じで彼女は馬鹿正直に体当たりしてきました。それだけに公演期間を通して新たなものを掴めればこの先また面白いことになるような気がします。それが何なのか、を目撃するために後半戦でもう一度行って観たい気がムクムクドタマをもたげてきました。幸い池袋は会社帰りにふらっといける場所なのでまさにうってつけ(カモとも言う)。