プラモ狂四郎

 昨日の続き。音楽ガッタスの「鳴り始めた恋のBELL」のPV。
 発売日が延期になったことを知らなかった僕は火曜日に炎天下の中を探し回り、どこにも置いてない事に激しく失望したのですが、延期になったことを知り更に倍、クイズダービー状態の失望を味わいました。失望のあまり、30日のファン交流イベントを申し込んでやった。ただ不思議なことに近くのレンタル屋には置いてある形跡があり、一部で出回っているみたい。今度はアマゾンで Perfume の「ポリリズム」と一緒に申し込んだ。今 AKB48 と並んで最も勢いのあるアイドルが Perfume さんですが、売り上げに関してはまだ大丈夫でしょう。
 で、PVの話。
 第一印象は「まのえり PV」でした。明らかにカット数が多い。ちゃんと数えたわけじゃないんで正確なところはアレですが、少なくともエッグの子の中では一番優遇されてたんじゃないかなぁ。音楽ガッタスって彼女を売り出すためのユニットなんじゃないかと勘繰ったくらい。や、別に良いんですけど。
 「まのえり」こと真野恵里菜さんは先の新人公演で自分のアンテナに引っかかってきた数少ない子の一人ですが、火がつくのが意外に早かった。こうなるとニッチ産業専門の僕としては食指があまり動かなくなる道理で途端にやる気をなくしました。別に俺独りくらい推さなくたって、といういじけた思いがあります。年齢的にはえりかさんと同い年なので守備範囲っちゃあ範囲なんだけど。まぁそういうわけで本日の新人公演もスルー。逆に言えば僕に目をつけられなかったということでメインの道が開けたということでその辺は悦ばしいことかもしれない。石川さんはその辺が奇跡なんだけど奇跡で片付けられるもんでもない。
 話がそれた。
 PV自体に関しては「浪漫」と「笑顔 YES ヌード」を足して2で割ったようなものでして、編集の落ち着きのなさがイラつくと言えばイラつくんですけど、面白く見させていただきました。石吉里とエッグ6人の圧倒的なキャリアの差がとても興味深かった。
 これは ZYX の時の矢口さんとキッズ5人の間で感じた差と同質のものなんですけど、表情が全く違うんですね。言葉にするのが難しいんですけど、何ていうんでしょうか…例えば「楽しい」という感情に対してエッグの子たちは1種類の表情しか持っていないのに対し、石吉里の3人組は「楽しい」という感情に対し、バリエーション豊かな表情を出せる、そういうことでしょうか。

 竹中直人さんの「笑いながら怒る人」じゃないですけど、自分では笑ってるつもりでも他人には怒ってるように見えるといった自分の感情と客観的な表情との間にギャップ存在するのは日常生活ではままあることですが、表現の世界では自分が表現したい感情が客観的にそう見えないってのは表現者としては損なことではないかと思う。自分の表情が傍から見たらどう見えるか対応がついていれば、それをベースに強弱等バリエーションをつけることが可能になります。上の3人とエッグ出身の6人に感じる差はその辺りの技術にあるのかなぁと思いました。
 勿論自分の感情がストレートに出る「ライブ感」も初々しいし、尊いものであるんですが、PVやスチール写真のような場面では顔面の筋肉細胞をあるていど自分の意思の制御下に置く技術を持っておくのはエンターテイナーとして必要なことのような気がします。
 とまぁ、そういう認識の下で石川梨華さんの最新写真集を見るとよくここまで来たなぁ、と感慨もひとしおでその美しさもさることながら、良い写真集なんじゃないかと思いました。前に買った「エンジェルス」がちょっと自分的にはなかったので。
 まぁ、そういうことだ。