純情道産っ子(承前)

 ネタばれ注意。
 …僕にとって東京厚生年金会館のコンサートというのは美勇伝の 1st、石村舞波さんの卒業、℃-ute の私的 1st だったりと色々エポックメイキングな思い出が多い場所なのですが、安倍さん絡みだとやっぱり1999年4月18日の福田明日香さんの卒業コンサートを思い出します。や、現場には行ってないです。ASAYAN でその様子を眺め、その後ライブビデオで反芻という形なのですが、ライブビデオがドキュメンタリーな構成だったので福田さんを送り出す7人の様子がまるで見てきたみたいに脳内に鮮明に焼きついています。美勇伝の 1st の時初めて訪れましたが、ここが福田さんが卒業した場所なのかと感慨に耽ったことを思い出します。
 あの頃は娘。のコンサートでも生演奏で、僕の現場デビュー時も生演奏だったのですが、コンサートとしてはそれ以来の生演奏。何かそういうことで感慨に耽るのは自分でもちゃんちゃらおかしいのですが、それも「東京厚生年金会館」という場所のなせるわざだったりするのでしょう。他に日本武道館もそういう場所ですね。僕にとっては。
 さて。
 行数を稼いだところで本題へ。安倍さんについては何だかんだで10年見てますが、やっぱり立ち位置としては「お客さん」なので印象に残ったところを絞って書きます。

スペシャルゲスト

07.好きで×5 
08.Memory 青春の光 

 ネタばれイヤよということで事前に何も情報を仕入れずに行ったのですが、ケメ子さん。サックスプレイヤーとして紹介されてたのが笑った。中学時代吹奏楽部でやっていた杵柄な上に現在も習っていてキチンと音は出てた。アドリブが利くようになれば物凄いことになりそう。中澤さんもやっていたそうでちょっと盛り上がってた。そうは見えない、という意味で。セッションする場合、安倍さんはアコーディオンをやってみたいそう。曰く「閉じたり閉めたりするやつ。」
 ケメ子さんとの MC の基本はケメ子さん放置。これはどこでも同じなんだなぁ。「ケメ子の部屋」出演も嫌がってた。大阪でディナーショーをいっしょにやって打ち上げの鍋で安倍さんがみんなの分を取り分けて感心という話をしてて、安倍さんの理由がケメ子さんがマロニーを取り損ねて汁が跳ねて熱かったからだそう。「圭ちゃん役に立たないからあっちに行ってて」
 歌は好きで×5 とメモ青。「好きで」はサックスの見せ場で選曲されたんでしょうが、メモ青は明日香さんの抜けた穴を埋めていたのがケメ子さんだったということもあるのでしょう。当然コーラスの息はピッタリで熟練の技。場所もあいまってちょっとグッと来た。
 ケメ子さん退場時に投げキッス。安倍さんのた打ち回るのがお約束。

○オギヨディオラ

06.オギヨディオラ(Lee-tzsche) 

 リーチェさんという韓国の歌手が歌っている歌の日本語版。B メロの不思議な語感が良いなぁとリラックスしながら聞いてたんだけど直後の MC で安倍さんも癒されてとても好きということを仰っていて、何かそういうのが伝わってくるのってやっぱ凄いことだなぁとしみじみ。歌ってやっぱ良いなぁと原点に返るひと時でした。
 同時にどこかで聞いたなとずっと思い出せずじまいだったのですが、帰りの自転車を漕いでて「がんばっていきまっしょい」で使われてたことを思い出す。オギヨディオラというのは韓国語で舟を漕ぐ時の掛け声だそう。

○リアレンジ

13.恋の花 
14.OLの事情 

 自分の中では打ち込み全開のこの2曲が違和感なく聞けて凄い感動。恋の花は島谷ひとみチックなせせこましいスピード感がスロウなしっとり感に変わり、「OLの事情」はあの「っうぇっうぇえうぇ」が消え、流れるようなバイオリーン。内心すげぇ、を連発しながら聞き入っておりました。ステージ用のバンドスコアのリライトって誰がやってるんですかね。良い仕事してるわぁ。

○厚生年金ひとりぼっち

10.トウモロコシと空と風

 サビの「BLUE SKY 美しい風が 髪と無邪気に遊んでる♪」のフリをなっち先生直々に伝授してくれるフリ講座があったのですが、美味しい所を観客のみなさんが持っていってしまい不貞腐れるなっちさん。置いてきぼりのコンドルさん。なんでみんな知ってるの?そうか、渋谷かッ!

○ヘンなMC

EC MC
18.愛しき人

 歌と違って噛んだり、さてさてさてといって強引に話を変えるなど相変わらずななっちさんですが、アンコールの MC でやってくれました。アンコールは会場で売っている Tシャツでの登場。
(●´ー`)<お揃いの人〜?
とごきげんな安倍なつみさん(26)
その後胸の部分にプリントされているギターの所を指して
(●´ー`)<この素材プニプニしてるの
と自慢する安倍なつみさん(26)
その後勝手に空気を読んで
(●´ー`)<プニプニしてるって言ったのは素材のことだからね
と必死に余計なことを言う安倍なつみさん(26)
 大爆笑でお腹痛かった。その後もなっち節は健在で
(●´ー`)<みんななっちに会いたくて来てくれたんでしょ?
(●´ー`)<みんななっちのこと好き〜?
(●´ー`)<みんなの心のどこかほんの少しでもなっちがいたら嬉しいなって思います
と横腹の辺りを小さく指差すなっちさんがいちいち可愛い。ちょっとやばかった。

○全体的な感想

 昨日と半ば重なりますが、公演中のほとんどを座ってすごしました。つまんないというわけではなくて寧ろその逆。ダンスのフリをほぼ封印して楽器と歌の持つ力で勝負してくるのにほとほと感心してました。物凄く失礼なことだと思うんだけど安倍さんの姿が見えなくても歌さえ聞ければ何とかなる、そういう風に思えるコンサートでした。ザ・ストレスのジャケ写で本人が写ってなかったり、たからもので覆面歌手化してたのも、安倍さんの姿が見えなくても勝負になるんじゃないかと考えたんじゃないかと今となってはそう思う。言い換えれば「脱アイドル化」を自然に果たしつつあるのが現在のなっちだと言えそうです。お客さんの方も過剰なサイリウムや掛け声はありましたが、ウリャヲイみたいなものはほとんど見受けられず、スムースについて行ってる様に見えました。双方の望むものが寄り添っている感じで正直羨ましかったなぁ。
 後は売上にどう結びつけるかなんでしょうけど、平日にライブをやり始めたのはその第一歩なのかもしれませんね。
 生演奏も長らくハローが忘れてたというか、忘れたふりをしてた概念なんですが今回の方法論に限らず、エレキを取り入れたロックバンド形式、シンセを取り入れてピコピコ、そしてフロアに振ることも出来るんで予算の都合さえつけば他のところでも導入可能じゃないのかなと思ってます。
 次回を楽しみにしております。とりあえず「愛ひとひら」を聞くまでは死ねないな。

安倍なつみSpecial Live 2007秋〜Acoustic なっち〜@東京厚生年金会館

 某所よりのコピペを改変。

Guitar 久保田邦夫
Keyboard 岩崎肇
Percussion Asami

01.くちびるで止めて
02.東京みちくさ
MC
03.愛しき悪友へ
04.夢ならば
MC
05.夕暮れ作戦会議
06.オギヨディオラ(Lee-tzsche)
MC SPゲスト SAXプレイヤー保田圭
07.好きで×5
08.Memory 青春の光
MC ゲストプレイヤー徳武弘文(Guitar)さん登場
09.今、いちばんのありがとう
10.トウモロコシと空と風
MC
11.息を重ねましょう
MC ゲストプレイヤー藤田弥生(violin)さん登場
12.小説の中の二人
MC
13.恋の花
14.OLの事情
15.大人へのエレベーター
MC
16.Too far Away〜女のこころ〜
EC
17.ふるさと
MC
18.愛しき人