桃栗三年

昨夜は触れることができなかったのですが、わがウサちゃんチームがセリーグ三連覇を果たしました。嬉しい。
今年は大黒柱の上原さんが抜けたり WBC 組のエンジンのかかりが遅かったりで前半はヤキモキした部分があったけど、中盤以降はほぼ横綱相撲といえる戦いぶりで安心して見てました。一昨年は CS 敗退、昨年は日本シリーズ敗退の原巨人、今年こそは日本一となって三年越しの悲願をかなえたいものです。


かつてはバカの一つ覚えのような大鑑巨砲主義で20年来のファンでさえ興醒めするような大型補強を繰り返していましたが、ここ数年は生え抜きの若手が育ち始めてなんかいい感じになってきたな、と。亀井君や坂本君、越智君、東野君も然ることながら、特筆すべきは山口君、松本君、オビちゃんに代表される「育成枠」出身選手の活躍でしょうか。
育成選手といってもイマイチピンと来ない言葉で二軍の選手と何が違うのか?という感じですが、要は各球団が持てる支配下登録選手枠上限の70人(一軍、二軍)以外に公式戦の出場はできないが、チームの練習には参加可能という練習生と考えれば良いでしょうか。ハローで言うと娘。ベリキュー真野ちゃん支配下選手でハロプロエッグが育成選手ということですね。



で巨人の育成選手ですが2005年の同制度発足以来12球団最多の28選手と育成選手契約を結んだそうです。本日付の日刊スポーツによると、年棒以外に食事、移動、宿泊など諸経費で1選手あたり600万円かかっているそうで、専任コーチやスタッフ等の諸経費を含めると3億円以上の投資を行っているそう。他球団の状況が分からないので3億という数字が多いのか少ないのかは判断し難い所がありますが、投資なくして育成なしということは言えそうです。
また「育成選手の増加と試合経験の増加がセット」になっており、二軍戦の他に混成チームのフューチャーズ、シリウスで年間200試合以上を確保し、練習だけでなく実戦で鍛え原石を磨く方式を取っているそうです。ハロプロエッグだとレッスンだけでなく、新人公演や舞台の客演を通して実力を付けるといったところでしょうか。



しかし、山口君や松本君に光が当たる一方で全員が成功しているわけでもなく、06年秋は7人の選手を育成枠で獲得したものの1年で3人が退団したそうです。競争原理下での熾烈な争い、甘い世界ではやはりない。
そう考えると「育成枠」で活動しているエッグの子達が新たな世界を求めるのも止むを得ないのかもしれない。今のところメジャーへの昇格先が「アイドル」という狭き門しかありませんしね。アイドルだけじゃなくて舞台役者やダンサー、モデルなどのエンターテイナーの供給先として枠を広げれば事情は違ってくるのかもしれませんが、ハロプロエッグの「新陳代謝」は今後も続いていくと思う。応援している方はたまったもんじゃないだろうけど、その辺りも含めて応援するということなのかもしれない。不謹慎な言い方かもしれないけど、エッグの子達を応援している方は「いつかいなくなるかもしれない」ということをどれだけ現実的に捉えているのか興味深いです。


以上育成枠に絡めてつれづれと考えてみました。