アンタッチャブル(承前)

天才が存在すること、天才が組織の中でどう生きるかということ、組織が天才を如何に遇するかということは、それぞれ異なった問題であり、三者を整合させることは必ずしも容易ではない…


オルトリッチ提督回顧録


続き。
前日の天才云々についてですが、もう一人この子は天才かもなぁ、という子がいました。それが先日モーニング娘。を卒業した久住小春さんでした。
オーディションの時おっさんをして「これミラクルちゃうん?」と言わしめ鳴り物入りで7期メンバーとしてたった一人で加入し、3期以来の快挙を成し遂げた久住ちゃん。きらりん☆レボリューションなどでの活躍は記憶に新しい所です。
ただ肝心の娘。内では、場所としては確かにセンターにいたけど、遠くから見て区別がつかないくらい集団に埋没してたような感じで、大エースとしてずば抜けた存在感を発揮しているようには見えませんでした。加入当時に期待されていた働きを充分にできていたかと言われると疑問の余地が残るし、そういう意味では必ずしも天才と言い難い所はある。頭のネジの外れ具合は天災の名に値するけど。



まぁ、ぼくの言う天才でなかったからといって、彼女のこれまでの功績が色あせる訳でもない。そもそも「ピンチの時を助けてくれるヒーローを加入させよう」という救世主待望思想自体がダメだったんじゃないかと考えています。メンバーの技量の充実具合からして技量的に出遅れる事は必至ですし、それをはね退けるほどの天才性を持っているのであれば、ソロでやったほうがいい。それよりは天才がいないという事を認識し、メンバーの得意なところを伸ばす、加入させるなら自分たちが足りない所を補う子を取るといった形で、どこからでも点を取れる集団にする方が面白い。
実は今言ったような事は、端から見て現在少しづつではあるけれど起こりつつある出来事なんですよね。久住ちゃんが残っていてもいい具合に風が吹きそうだったのでなぜ今のタイミングで?という疑問はぼくでも持っています。でも卒業してしまったのは仕方がないので、過大な期待は禁物ですが、彼女の卒業が娘。の変化を増幅する契機になればそれで良いし、ソロになった彼女の方も活躍も期待したいです。
彼女の能力で一番良いなと思うのは物怖じしないところなんですよね。先輩たちを尊敬はしてるけど遠慮はしない、そういう性格はエンターテイメントの世界でとても大切な能力の一つだと思うんですが、誰もが持っているわけではない。これは推測なんですけどおっさんに対しても物怖じしてないんじゃないですかね、彼女は。そういう性格がある限り、今後も伸び続けていく気がします。