Extra Flight - 売る人編 4

◆松浦△について

タイトルはあんまり関係ないかも。
もうひとつは「育成」。ここで言う育成の意味も二つありまして、一つはハロプロエッグさんたちの育成、もう一つはメジャーデビュー後の育成ですね。
エッグさんたちの育成については以前書いたことあるのですが、今のところメジャーへの昇格先が「アイドル」という狭き門しかない以上、その流れに乗れない子がこの先必ず出てくるように思う。面白くも何ともない物言いでアレですけど、既に2010年は S/mileage 失礼、スマイレージがメジャーデビューしますから今エッグで残ってる子がアイドルユニットとしてデビューするのって早くて2011年以降になる公算が高い。ローティーンの子がもてはやされる現状、ハイティーンや二十歳を超える子は相当厳しいのは火を見るより明らかな話で、今から身の振り方を考えとくことも必要なんじゃないかと思います。事務所様も彼女たち自身も。
芸能生活から降りるのも一つの手でしょうし、アイドルだけじゃなくて舞台役者やダンサー、モデルなどのエンターテイナーの供給先として枠を広げれば事情は違ってくるのかもしれない。ハロプロの息がかかった舞台に客演することも然ることながら、外部のオーディションを受けるのも一つの手段でしょうか。
もう一つのメジャーデビュー後の育成についてですが、こちらはもっと深刻な話でして、日々の忙しさに流されて恒常的なボイトレや、ダンスレッスンはほとんどないんじゃないかと。メンバーのボイトレが番組のネタとして成立したり、リボンの騎士などの「本格的な」ミュージカルで劇的に変わったりする場面を目の当たりにして、メンバーに準備する期間はほとんどないんだなと思いました。
ただ OJT というのも何ですが、必要なスキルは必要な時に身につけるというのも立派な方法だと思うのでそこをとやかく言うつもりはない。むしろ育てるべきなのは「自分たちで考え、動く」という思考法を身につけるべきだなと。
これは勝手な思い込みに過ぎないんですけど、今のハロプロというのはアイドルでありながら、アーティスト面したいという極めて難しい方に方向を定めている気がしてなりません。アーティストというのもこれまた語弊がある言い方ですけど歌もダンスパフォーマンスも本格派を目指すといいますか、端々に「アイドルにしては云々」というエクスキューズから脱却したい意志が見え隠れします。
その姿勢は個人的には好感が持てますし、頑張れと応援したいのは山々なんですが、成功例は皆無といって良い難事業なので及び腰の所もあるのではないでしょうか。特にここ2年の ℃-ute の迷走っぷりはこのあたりの腰の定まらなさが一つあるように思う。
思うになんでアーティストの方がアイドルより上だって思うんですかね。脱アイドルを目指すから訳の分からないことになるのであって、今までのアイドルの概念を広げていく超アイドルの方が楽だと思うんですけどね。
まぁそれはさておき、何と呼ばれるにしてもこれからの彼女たちは一層総合職的な振る舞いが求められる訳で、そのためには自律的な成長が必要なように思われます。聞くところによると ℃-ute の場合毎回コンサート後に「℃-ute 会議」なるものを開催し、その日の反省点を話し合うそうですが、この先は自分たちの行く末を話し合い、マネジメントに意見するくらいのことができないとこの先立ち行かない気がします。
もちろんティーンエイジの小娘の言うことですから100回に97回は却下されることでしょう。重要なのは意見が通ることではなく、ディスカッションする機会があることでして、最前線にいる彼女たちの考えを知るということはマネジメントの方にも刺激があって双方にとって良いことだと思うんですけどどうでしょうか。
要は「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きているんだ」の言葉どおりマネジメントがもう少し現場に近くなることを願いたいなと。近くにいてこの現状だとそれはそれで困ったねぇとやはり投げっぱなしにしてこの項終わり。