Extra Flight - 見る人 1

◆「ヲタ」であることについて

「見る人」というのは作品を受け取る側のことを総称して用いておりますが、ヒジョーに大雑把な物言いでしてその中身はいろいろあると考えています。単に CD や DVD を買って家の中で鑑賞するだけの人、遠出して応援するユニットのコンサートを追っかける人、握手会に命をかける人…などなど。受け取り方は人の数だけあるものと思われますが、その中で「語る」ことまでに及んだ人々のことを個人的には「ヲタ」と定義しています。
かつて「オタク」の定義そのものについて延々と語れる人のことをオタクと云う、と言った人がいましたが、ぼくが使うところの「ハロヲタ」「○○ヲタ」というのはハロプロや自分の好きなユニットについて何らかの一家言や評価軸を持っていて他人に語ることができる人と自己定義しております。したがってぼくのなかでは「ヲタ」というのは「ファン」よりもう少し「濃い」概念で、わりとプライドを持って使っていたような気がします。
ただ世間的に「ヲタ=キモい連中」という見方が主流であるのも分かっていて、ヲタという呼び方にセンシティブな方々もいらっしゃいますので、そのあたりは気をつけてはおりました。もっとも使うこと自体を否定されるとどうしようもないんですが。


話がそれた。
今年は3月で石川梨華さんがハロプロを卒業し、10月には梅田えりかさんも卒業しました。彼女たち個人個人に関しては機会があればいくらでも語ることができるので上の定義にしたがえば、未だに「石ヲタ」ですし「梅隊」であることは間違いない。パリこれなんぞが実現すれば嬉々としてレポすると思います。
ただハロプロ全体としてどうかということを考えると、彼女たちを見るというのが立脚点としてまずある以上、彼女たちのいないハロプロをこれまで通り「語る」ことはできないなと感じました。好きなことには変わりないけれど、語ることはできない。というわけで「ハロヲタ」の看板をいったん下ろすことにしました。成仏というのはそういうことです。語れないヲタはただのファン。
これからは一ファンとして少し離れた所から見守れればいいなと考えています。