女神のたてがみ

競馬を始めて15年近くになりますが、予想の参考にしているのは競馬ブックでもなく専門紙でもなく日刊スポーツだったりします。何で日刊なのかというとその昔競馬の神様と呼ばれた故大川慶次郎さんが予想していたから。
通常本紙担当といった予想紙の偉い人は割りと本命サイドといいますか、ともすれば守りに入った予想をするものですが、大川さんの予想は何といいますかポリシーがあって、気に入らない馬はいくら人気があってもバサッと切っていて、その攻めの姿勢がカッチョいいとまだド素人(今も素人ですけど)だったぼくはいたく感心し、日々日刊スポーツを買って馬柱を眺めてきたのでした。
そんな中一つだけ不満に思っていたのはハロー関係の記事が全くといって良いほど充実していなかった事でして、同じニュースでも日刊スポーツだけカラーじゃなかったり、記事が小さかったり、酷い時には掲載がなかったりで、何かハロプロに含むところがあるのかと勘繰ってサンスポに乗り換えようと思ったことも一度や二度ではない。
まぁ今となってはいい思い出ですが、どうやら日刊スポーツは AKB48 大好きだったようで本日の東京版裏一面は AKB に占領されておりました。



や、別にハローが載らないのになずぇ AKB が!という事を言いたかった訳ではありません。先週渋谷に寄りました折、ハチ公前交差点のビルの立看でベストアルバムの告知がされていて、カワイ子ちゃんがデカイ看板上でひしめいているのを眺めながら、豪華やなぁと感心していたのですがよく見てみると顔と名前が一致する子が3人(前田敦子さん、高橋みなみさん、柏木由紀さん)しかいなかったんですね。今をときめく AKB48 のメンバーをほとんど知らない。ヲジサン、もといただのオジサンの第一歩です。カッチョ悪い。
まぁ単に興味がないだけなのかもしれないんですが、そういう状態のぼくにとって今日の記事は大変勉強になったということです。


一番衝撃だったのは雑誌の表紙や CDのジャケットを飾る子達はファン投票上位の子達だったんですね。紙面によると去年の「総選挙」での得票が上から12番目までが通称「メディア組」いわば1軍だそうで、その下の21位までが選抜メンバー、30位までがアンダーガールズとなっているそうです。完全なヒエラルキー、ひたすら現実といいますか容赦のなさが衝撃でした。
野球やサッカーなどのスポーツではファン投票によるオールスターはお祭りといいますか、ファン投票によって選ばれるということはおまけと言うと語弊がありますが、名誉のようなもので、いわばプラスアルファのようなものだと思うのですが、彼女たちの場合はファン投票の結果が露出の多寡や歌えるかどうかといった存在意義に関わりますからどう考えてもこちらの方が深刻だよなぁ。ファンの人も大変だ。
ただその容赦のなさが緊張感を生み出す源泉になっているとも言える訳で、かつて ASAYAN で虚実の間で仁義なき緊張感を現出していたモーニング娘。の場合と手法は違うけど出てくるものは似てるんじゃないかと感じました。



とまぁ「システム」という所ではイノベーションの名に値する面白さを感じますが、1位よりは31位とか52位の方が気になる野郎としては総バナ的な露出は好みではなかったりします。上の子たちがフィーチャーされるのは当たり前だけど、今は下にいる子も頑張れば上に行けたり、ちゃんとやっている子には一度はチャンスが来るような仕組みになってれば良いなぁと思いました。そのあたりは紙面からは読み取れなかったので何とも言えないんですけど…


あ、「顔と名前が一致しない」で思ったんですが、長くやってる競馬でもいきなり馬の顔を見せられて名前が出てくるかというと全く自信がないことに今気づきました。4頭の馬の写真を見せられて「さて、ウオッカ姐さんはどれでしょう?」と聞かれたら間違いそうな気がする。興味のありなしは関係なく単にぼくの記憶力の問題と言えそうです。トホホ。