衣食足則知栄辱

まず。
今回の地震で被害に遭われた方々へ心からお見舞い申し上げます。


かくいう自分も「被害」というには口幅ったいのですが、東京の一隅で人生最大の揺れに接し、人生最長の連続歩行をやりました。その顛末と反省はまた後ほどということで、帰ったあとは興福寺五重塔レベル(どんなレベルだ?)ぐらいに積まれたはいいけど、敢え無く崩れ去った本と漫画とビデオの山を片付けて就寝したのですが、余震と事前に鳴る緊急地震速報に悩まされまして、この体たらくじゃ週明けから戦えんぞということで、かねてから計画していた修二会のお松明を観に奈良まで行ってきました。



ちょうど修二会のメインイベントであるお水取りの前夜にあたり、前日の連続歩行中に出くわした人出を彷彿とさせ、うへぇとなりましたが、生で観るお松明は壮観でありまして(写真はしょぼいけど)、心の中に積もった澱も燃えていくように感じました。翌日はチャリンコで奈良市内のお寺を回り、かなりリフレッシュしたように思う。
おかげで今週は計画停電や間引き運転にも鷹揚になることができ、わりとまともな精神状態で仕事ができているように思います。


こんな時にというかもしれないけど、ぼく自身未曾有のできごとに片足くらいは突っ込んでいて、国難ともいえる事態の中で本分を尽くし、きちんと生きていくには精神的にベストに近い状態でないと、よい考えも浮かばないし仕事もできないと思ったのです。謂わばこんな時だからこそ、ということで、そういう意味では色んな「自粛」がベストの選択だとも思ってない。


まぁそういうことで「不謹慎」という、自称錦の御旗を持って他人を攻撃する人々を目の当たりにすると何だかなぁと思うし、ぼくと同じく衣食足りている人たちに言われても響かないですよね。他人を自分のレベルまで引き下げて、結果的に日本の雰囲気を沈滞させてるよりは、もっと人の役に立つことをやろうよという話です。
おっと。
ここで毒吐いているという意味ではぼくも変わらないですね。危ない危ない。